勇者と対峙した炎魔将はゆっくりと刀を構える。 その瞬間に、勝負はついていた。 「刀を構える」という動作の最中、目に映らぬ速度で勇者の両腕を微塵に斬り捨てていたのだ。 指先から肘までをコマ切れにされた痛みが、血を見てようやく認識できた勇者は………