その姿は無惨の具象と言うべきであった。ロープへその肢体を預け、その髪を掴まれ持ちあげられた美貌は腫れ上がり涙と血に汚れ白目を剥き、だらしなく口を開けていた。前日に72人を薙ぎ倒した勇姿があったが故にその傷だらけの光景はより印象的に無様であった。